浜松市天竜区佐久間町上平山
秋葉古道にある天竜川支流ハンガレ沢は渓流釣りや沢登りの名所でもある。
江戸時代、日本全国に爆発的な広がりを見せた遠州秋葉信仰。
当時は中山道経由で善光寺~諏訪と巡って青崩峠を越え北から秋葉山へ向う人々が多かったという。
尾根続きの竜頭山から秋葉山へかけていくつもの沢が連なっている。
この辺りの天竜川両岸は深いV字谷を刻むため、それらの沢は大小いくつもの滝や淵を形成しながら急角度で天竜川へ流れ落ちていく。
天竜川両岸は林相絶景と謳われ、秋葉詣での旅人はこうした美しい水の風景を見ながら秋葉の森を通っていった。
この辺りの山には赤土が少なく、苔むす巨岩を流れ落ちる清流は大雨が降っても殆ど濁ることはない。
火伏せの秋葉のルーツは、この(他にはない)清らかで神聖な水を以て火を消すと云うことであったらしい。
古代から幾千幾万の人々が美しいと感じ、縄文の人々が神宿ると感じていた秋葉の美しい森。
大小合わせ日本全国に三万を超える社祠があり、世界のAKIBA東京秋葉原の語源にもなった秋葉信仰の聖域は今も変わらぬ神々しさを湛えている。
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