エネルギッシュ!!生命力漲る天龍の華「印雑131」

 天竜川を見下ろす霧の茶園で、スクスクと秋芽を伸ばす「印雑131」

印雑131 天竜茶 龍川横山町 2018初摘み 100g | 天竜楽市 天竜茶 本舗 on the BASE

静岡県浜松市天竜区横山町2018年産 天竜煎茶 浅蒸し印雑131 初摘みシングルオリジン 印雑と称される系統は、明治初期に日本紅茶の父である多田元吉がアッサムから導入したいわゆる「多田印雑」の系統の他に、大正11年に静岡県農業試験場茶業部の丸尾文雄技師が導入したマニプリ種から派生した系統があります。 昭和19年に、その中のマニプリ15の自然実生から、紅茶用としてではなく緑茶用として特異な品質を示すことで選抜された品種が独特な薫りと強い味を持つ「印雑131」なのです。 その強烈な個性から登録品種には至らなかった「印雑131」ですが、その稀に見る個性に惹かれた多くのファンを生み、一部マニアックに熱烈に支持されながら現在も極少量が生産されています。 天竜区横山町、清流横山川と天竜川を見下ろす南面した傾斜地にある畑は、緑泥片岩(天竜青石)から流れ出す豊富なミネラルに恵まれた土壌、天竜川の霧がかかり陽当たりも風の通りも良く、近隣の畑の中でも霜害を受けにくく、四月中に摘採される印雑131は例年最も早く出回る天竜産初摘み新茶となっています。淡麗----★-濃厚甘味☆☆☆☆旨味☆☆☆苦味☆☆☆☆渋味☆☆☆☆香気☆☆☆☆☆☆ 3g・60ml・70℃・1分、甘くワイルドな蘭の香り。程良い甘味と旨味があり苦渋味は控え目、飲み口はコクがあり重厚。 湯温を90℃に上げると、香りはやや刺激的になり、ほろ苦味、渋味が出て重厚感も増す。二煎目を熱湯で淹れると、口当りからしっかりとした甘味。 3g・20ml・40℃・3分、甘く香ばしい力強い香り、口当りはまろやかな甘味と旨味、続いて苦渋味が広がった後、甘味と酸味の余韻が残る。 淹れ方でかなり印象が変ってくるお茶です。薫りは唯一無二、この品種が持つ強烈な個性で、万人受けはしないものの代え難い魅力を放っています。香りも味も複雑で変幻自在。力強さと重厚さを持った特異な日本茶です。 水出しでも甘味と旨味、濃厚な味わい深さが出て来ます。

天竜楽市 天竜茶 本舗


 パンチの利いた濃厚な味わい、強烈な印象の花香…日本茶として特異な存在感を放つ「印雑131」、その美味しさの秘密は…

 印雑131の植えられた畝を見ると…樹の下の方からもモコモコと力強く若葉が芽吹いているのがわかります。

 上の画像、右が「印雑131」、左が「やぶきた」
 やぶきたは樹の上の方には芽が伸びていますが、下の方は葉の色も濃く、若葉は見当たりません。印雑は下の方からも芽が伸びていて、芽数も多く樹勢の良さが目立ちます。
 通常、茶樹は四十年を過ぎると樹勢も衰えてきますが、印雑131に関しては、改植から四十年を経てもエネルギッシュで生命力旺盛です。「まだまだ俺は現役だぜ」と言わんばかりですね!
 

 この溢れる生命力が、パンチあるダイナミックで濃厚な味わいの源泉になっているのでしょう。

 然し、龍川横山町(静岡県浜松市天竜区横山町)の茶園で育ち、月(天竜区月)の茶工場で製茶された「印雑131」の美味しさの秘密は、それだけではありません!

 横山町の茶師「平賀義行」師の「印雑131」といえば、全国に多くのファンがいます。恵まれた気候条件もさることながら…入念な畑の手入れも、茶の出来映えを大きく左右します。
 決して広大とはいえない急斜面の茶園の手入れは年間を通して行なわれています。収穫は二番茶までですが、夏からはまた来春の新茶に向けて準備が進められていくのです。

 タンクにたっぷりと用意されているのは有機肥料。化学肥料は使わず、適切な施肥を行なっています。


 茶は放って置いても春には芽吹き、新芽を摘んで出荷することが出来ます。自然条件に恵まれた山間部では、土地任せ、お天気任せでも良いお茶が出来ることもあり、面倒だから農薬も撒かない、肥料もくれない…何にもしない…お金も労力も掛からない…「自然栽培」といえば聞こえはよいですが、こうして何にもしないでも採れたお茶のことを「おかげのお茶」と呼んでいます。無農薬(本来「無農薬」という表示は違法)、化学肥料不使用を謳ったお茶の中には、こうした手抜きのお茶も一部に見られるのは事実です。


 本来有機JAS認証茶園などでは慣行栽培以上に手間暇とコストをかけて「オーガニック」のお茶を作っています。慣行栽培でも一流の茶師は施肥や土作りに精を出して手をかけて良いお茶を作っています。慣行農法とはいえ、寒暖差の大きい山間部では害虫も平野部に比べて少なく、消毒も最小限に抑えています…毎日のように畑を見回っていれば、万が一害虫が発生しても被害が広がる前に最小限の消毒で住ませることが出来るのです。


 今年は特に四月の小雨と高温で、初摘みのお茶の品質が例年より落ちると言われました…お天気任せの「おかげのお茶」では確かにそんな傾向も見られましたが…畑に水を撒き、土に肥料を行き渡らせ手入れをしっかり行なっている茶園のお茶とは、今年のような異常気象の年では例年以上に大きな差がついてしまうのです。

 土壌もまた、良いお茶が出来る重要な要素です。土壌で六割方決まるとも言われます。
 天竜川流域の山には赤土が少なく、土は黒く、緑泥片岩の破片が混じっています。

 天竜青石と呼ばれる緑泥片岩は、天竜川西岸を中心に、龍川から佐久間にかけての天竜川中流域から阿多古川流域にかけてみられるジュラ紀の地層である三波川帯に見られ、マグネシウム、カルシウムを豊富に含んでいます。この緑泥片岩が天竜茶の濃厚な味わいを決定づけていると言われています。

 山の斜面の段々茶園にはいくつもの石垣が積まれていますが…

 この石垣こそが天竜青石が積まれているのです。
 天竜青石を、平野部の赤土の茶畑に持って行って積んだら…良いお茶が出来るようになったというエピソードもあるようです。
 青い石垣は…味も香りも濃厚な天竜茶の美味しさのシンボルマークなのです。

 茶園に掛かる天竜川の深い霧。茶葉に水分を与え、適度に日光を遮って甘味成分テアニンが渋味成分カテキンに変わるのを防ぎます。
 天竜茶は渋いと言われますが、これは成分が濃厚で、茶本来の味わいを活かすため深蒸しにはせず、高級茶らしい浅蒸しで仕上げているためで、渋味の後に濃厚な甘味と旨味が出てくるのは、アミノ酸含有量が豊富な証しです。

 天竜茶は香りが強く、旨味甘味も濃厚ですので、「高級煎茶」に強いこだわりを持った茶師の方が多くいます。
 天竜では玉露、冠茶も作られていますが、品種本来の香りを活かすには…やはり煎茶が最適です。
 平賀義行師の畑からは、露地栽培で充分な旨味と甘味のある濃厚な煎茶が作られています。「印雑131」や「月のやまかい」のような個性的な芳香を持った品種の魅力が最大限に引出されているのです。

天竜茶 月のやまかい 100g 2018 | 天竜楽市 天竜茶 本舗 on the BASE

静岡県浜松市天竜区横山町2018年産新茶 やまかいシングルオリジン(露地栽培) 「月の茶工場」で製茶、仕上げされた一番摘み天竜茶「月のやまかい」 天竜区龍川地区の茶工場は「月まで3km」の看板がTV番組「ナニコレ珍百景」に取り上げられて話題になった浜松市天竜区月にあります。 今では浜松市の観光スポットとしてInstagramにもしばしば投稿されています。 「山峡(やまかい 系統名=静7166)」は、「やぶきた」の自然交雑実生から選抜された品種で、山のお茶らしい特徴から山の谷間を意味する山峡の名が付けられました。 やぶきたから派生した品種ですが、香りも味もやぶきたとは大きく異なっています。「天然玉露」とも呼ばれ、露地栽培でもしっかりとした旨味があり、苦渋味は少なめで、独特の香気が特長です。 「月のやまかい」は露地栽培ですが、ワンランク上の冠茶に匹敵する旨味があります。熱湯で淹れれば山峡ならではの香りが立ち、低温抽出では旨味と甘味がしっかり出て、水出しではフルーティーな甘味が際立ち、氷出しでは濃厚な茶葉のエキスが味わえます。  どんな抽出方法でも、これまでのお茶とは違った山峡ならではの個性的なフレーバーが楽しめます!! 天竜区月の茶工場で作られた「月のやまかい」オススメです!!   

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天竜楽市

静岡県浜松市天竜区は天竜川と秋葉の山々に囲まれた山間地。永い歴史と豊かな物産、伝統ある祭禮や観光、イベント情報を紹介するページです。

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